京大東南研(CSEAS)の月刊ニューズレター「かもがわ便り」11月号の挿入画を担当しました!
11月のニューズレター記事はR. マイケル・フィーナー教授(歴史学、イスラーム研究)による「想像力の深海に潜る」。紹介されたのは、フィリップ・ボージャール『インド洋の世界』(原題Les Mondes de l’océan indien、2012年。英訳はThe Worlds of the Indian Ocean: A Global History、2019年。邦訳は未刊行)。
全2巻からなる非常に重厚な書籍。当時の歴史や航路の移り変わりが詳細に記述されるとともに、豊富な美術作品の写真が掲載されており、さながら美術館を訪問しているような気分になります。
巧みに編成された歴史書として読み込むも良し、写真を眺めて過去の美術作品の精巧さに嘆息を漏らすも良し、状況や気分に応じて様々な時間を過ごせる書籍と思いました。
◆挿入画解説◆
インド洋が結んだ東西の文化をインド洋の背景に描くことで、「想像力の深海に潜る」というエッセイのタイトルを表現しました。地図上には、当時の東西文化交流に使われた実際の航路を描いており、はるか昔の段階から、異なる大陸や島同士が海を経て文化的なつながりをもっていたことを示しました。