京大東南研(CSEAS)の月刊ニューズレター「かもがわ便り」6月号の挿入画を担当しました!

2025年6月のニューズレター記事はカロライン・ハウ氏(国際関係論、地域研究、文学)による「馬の力」。記事中では複数の書籍が紹介されました。

(参考) William T. Taylor, Hoof Beats: How Horses Shaped Human History (Oakland: University of California Press, 2024),  David Chaffetz, Raiders, Rulers, and Traders: The Horse and the Rise of Empires (New York: W.W. Norton and Company, 2024),  Greg Bankoff and Sandra Swart, “Breeds of Empire and the ‘Invention’ of the Horse,” Breeds of Empire: The ‘Invention’ of the Horse in Southeast Asia and Southern Africa 1500–1950 (Copenhagen: NIAS Press, 2007), など。

現代の日本の街ではあまり目にする機会はない馬。実は洋の東西を問わず、古来から人間と深い繋がりを形成し、人間の歴史と文化に大きな影響を与えてきました。

時に輸送手段として、労働力として、力や地位の象徴として、そしてペットや仲間、友として人間のそばにあり続けた馬。馬が担ってきた役割から人間の歴史を見つめ直すと、今までとは異なる風景が見えてくるかもしれません。

馬の力 – CSEAS Newsletter

カロライン・ハウ(国際関係論、地域研究、文学) 1970年代、子ども時代を過ごしたマニラのチャイナタウンでは、<em>kalesa</em>(カレッサ)という名の二輪…

◆挿入画解説◆

画面上部にエッセイ冒頭に綴られる、フィリピンはマニラの「カレッサ(kalesa)=二輪馬車」が通る風景を、画面下部にエッセイ終盤に綴られる、中国は泉州でのエッセイ著者の父親と飼い馬の記憶の情景を描きました。

輸送手段や労働力など、様々な役割で人間の生活を豊かにしたり、時には友として心の繋がりをももたらしてきた馬の特殊性と多層性を、イラストの画面上下で連続性をもたせつつ表現しました。